随筆集

2019年8月14日

奈良泰夫さんが始めた東日印刷サマーフェスが30回に

 ありがとう
 感謝していると
 つぶやけど
 奈良に届くか
 花火の咲く空  悠々

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フイナーレ恒例の役員揃っての三本締めの前に挨拶する武田芳明社長

 8月10日、第30回トーニチ・サマー・フェスティバルが東日印刷の顧客をはじめ、地域の人たち、社員家族、OBら800人が参加して、4階屋上で開かれた。  冒頭の短歌は、元東日印刷役員・牧内節男さん(元スポニチ社長・会長)の欠席通知のはがきに書き込んであった。

 「この歌の意味を分かる社員がいるだろうか」と、元総務部長・赤松徳禎さん(79歳)がつぶやいた。

  第1回の開催が1989(平成元)年8月12日。前年7月に現在の新社屋が完成。4階屋上から晴海の花火大会がよく見えたことから、旧友会の花火鑑賞会となったのだ。「OB29人出席」と、『東日印刷50年史』にある。

 新社屋の完成披露のあと、東日印刷とスポニチの社長を兼務していた和田凖一さんが急逝(享年80)、東日印刷の社長に奈良泰夫(2012年没、86歳)、スポニチの社長に牧内節男が就いた。2人とも毎日新聞社の元常務取締役で、陸軍士官学校の同期(59期)。花火鑑賞会は両社長就任の翌年に始まったのだ。ついでながら陸士59期に、毎日新聞社会部で消防記者としてならした開真さん(2008年没、82歳)がいた。

 その後、晴海の花火は中止となったが、真夏のOB総会は続いている。この日のOB参加者は80人にのぼった。第1回から参加しているのは当時監査役の萩原康則さん(90歳)と現役の部長だった中川秀仁(86歳)。平田睦夫(82歳)、前田和彦(81歳)、副部長クラスで神田富佐玖(82歳)、伊藤義一(80歳)、塚本登(74歳)各氏ら。

 これで牧内さんの歌の意味が理解できたと思います。牧内さんは春秋の毎日新聞社会部旧友会のゴルフ会に参加していて、ことし8月31日に94歳の誕生日を迎える。

(東日印刷元監査役・堤 哲77歳)