随筆集

2021年5月11日

堤哲さんが「ミルクワンタン最期の夜」撮影 社会部記者魂+写真部魂! ジャーナルが宿る身体

 「モロさん、撮って来たよ。ミルクワンタン最期の夜……」。

 飛び込んで来たのは<堤哲さん(79歳)からの欣喜雀躍>メール。

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「鳥藤」のカウンター。最期の夜4月23日は午後8時まで営業。終日満員だった

 「えーっ。そりゃあ素晴らしい。感謝感謝」とモロ。堤哲さんのメールはさらに「満員で座るところがなかった」など現場報告が続いていた。2021年4月23日、「最期のミルクワンタン」の写真を撮り何枚か送って来た。ここに掲載しましょう。その夜、ちゃんと現場に行き雰囲気を味わってくるという社会部記者魂と元写真部長魂が合体した身軽さに感動してしまう。

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ふと見たら朝日新聞の轡田隆史さんがミルクワンタンを食っていた。やっぱり流石! うしろ、マスク姿で顔をだしているのが藤波須磨子さん(86歳)

 「鳥藤」にミルクワンタンを食いに行くと、昔から不思議と朝日新聞の記者と出くわす。夕刊降版後のことが多いのは時間帯が同じだったから“だけ”だろうか……。毎日記者と朝日記者の「ブン友」を察しないわけにはいかない。

 最期の夜、ミルクワンタンを食っていた轡田隆史さんは「私はね、サツ回りがマルケイ(丸の内警察署)で、ここは縄張りなのよ……」と笑っていたという。堤哲さんは「さいたま市の自宅からわざわざ閉店を見届けに来るなん、ヤジ馬の極みではある……いや、社会部記者の鏡であるね」と感じたそうだ。堤哲さん自分も、まさに「そうじゃんか。鏡でもあるし社会部記者の原点だね」とモロ。こうして毎友会HPに写真入りで報告できるのもジャーナルな心がトシに関係なく生き続けているからだ(身体=駄洒落)。

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「鳥藤」の玄関前。ここは住所で言うと東京都千代田区丸の内3の7の9

 貴重なおまけは【堤哲さんの独り言】

 『轡田さんは名文記者として知られる。朝日新聞夕刊1面<素粒子>を長いこと担当した。毎日新聞の吉野正弘さん(56歳)が暴走族に暴行を受けて亡くなったとき、こう書いた。《毎日新聞夕刊「近事片々」記者の死に絶句す。筆端、光を吐き、筆頭、花を生じていた人よ。》1989年4月18日夕刊「素粒子」。轡田さんは朝日新聞退職後、テレビ朝日『ニュースステーション』のコメンテーターを務めるなど活躍された。

(以上・ミルクワンタン総まとめ  諸岡達一 85歳)
以上