随筆集

2024年1月5日

ラガーマン・元主筆、伊藤芳明さん(73歳)のラグビー人生

 『東京大学ラグビー部百年史』(2023年3月発行、印刷:㈱毎栄)を入手した。

 今もラグビーを続けているという元主筆伊藤芳明さんを探した。

 まずこの百年史の編集顧問に名前があった。

 現役時代はどうだったのか。写真(上・左)は、4年時夏の山中湖合宿。1973年8月撮影だ。この右に2人写っているが、画像が歪んだのでカット、伊藤芳を中心にトリミングした。

 入学が1970年。ちなみに出身は都立日比谷高校。2年生がいなかった。東大紛争の影響で入試が中止となったためだ。

 メンバー表を見ると、1年から出場している。FWの8人目に名前があるからナンバー8である。●23―27立教大、●8―24京大。

 九大、名大、成城、一橋の4校には勝利している。

 1971年、2年生。〇39—23で青山学院に勝利したことを特筆している。ケガでもしたのか、メンバー表に名前がない。

 1972年、3年生。4年生が不在で、キャプテンとなった。●0-114早大。●0―156明大。「大学試合大差のタイ記録となり、新聞にも大きく報道された」。

 東大ラグビー部のライバルは京大である。その京大戦は、最後に京大にトライを許して12-12で引き分けた。伊藤は4番左ロックで出場した。

 シーズン終了でキャプテンを退任。4年次は平部員として試合に出場した。

 対抗戦2勝。〇18―6成城。〇23―18成蹊。左ロックで出場した。

 1974年文学部社会学科を卒業して毎日新聞社入社。大阪本社社会部、東京本社外信部、カイロ、ジュネーブ、ワシントン特派員などを経て2001年外信部長→大阪本社編集局長→東京本社編集局長→2013年専務・主筆・編集編成担当、2016年退任、論説特別顧問。

 日本記者クラブでは2014~17年第17代理事長。現名誉会員。

 ラグビーは現在も続け、2007年11月、国立競技場で行われた秩父宮ラグビー場60周年メモリアルマッチでは、東大チームのover50のメンバーで出場した。

 ラグビー部OB会の副会長もつとめる。『ラグビー日本代表 ONE TEAMの軌跡』(講談社)を共著で紙とデジタル出版するほどのラグビーファンだ。

 書家「青暁」として、昨年、毎日書道展で秀作賞を獲得した。

 『東京大学ラグビー部百年史』は、B5判621㌻でケース入り。1冊2万830円(送料込み)で販売している。伊藤さんによると、「百年史」は毎栄(小泉敬太社長)に古い写真を探してもらい装丁に無理を言うなどして出来上がり、編集は、整理本部OBで毎栄の糟谷雅章さん(67歳)が担当した。

 東大ラグビー部第2代キャプテンは久富達夫(1925年卒)、三宅俊夫(1926年卒)は東京本社編集局長、日本代表キャップ第1号は寺村誠一(1928年卒)、ラグビー記者として名高い池口康雄(1941年卒)ら毎日新聞OBの名前がいくつも見られる。東大ラグビー部OB列伝を、この続編として書いてみたい。

(堤  哲)