随筆集

2024年7月25日

「大毎」が建立した里程標―65入社藤田修二さんのFacebookから

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 神戸市灘区の阪急電鉄六甲駅横の踏切にある石柱。

 100年近く前の1926年に大阪毎日新聞社が建てたものだ。高さ約170㎝の四角柱。線路から飛ぶ鉄のために赤さびている。

 各面に海抜五九・五七メートル、六甲山前辻ニ至ル五、五九八メートル、大阪毎日新聞社之建立 大阪下寺町 石権刻 とある。

 前々年に施行されたメートル法を記念して大毎は六甲山中や山麓のあちこちに里程標を建てた。山上の記念碑台というところには方向標石もある。

 私がこれまで確認したのは五か所だけ。1938年の阪神大水害など幾多の災害で多くが流失または埋もれてしまったようだ。もう新たに見つける体力は私にはない。

 阪急六甲の標石は、前はもっと汚れていた。有志で少しはきれいにできないかと思ったこともあったが、そのままになった。先日見たら以前よりは鉄さびがとれて明るくなっていた。どなたがやってくれたのだろう。

 この標石が建っている場所や標石そのものの所有者は誰なんだろう。

 身内話になってしまった。お許しを。

(藤田 修二)