2022年6月13日
元社会部長、大坪信剛さんが、都市ガス専門紙「ガスエネルギー新聞」編集長に
コロナ禍が国内でも広まった2020年10月末に毎日新聞社を退職し、都市ガス専門紙「ガスエネルギー新聞」に転職しました。同紙は、1959年(昭和34年)に交通・電気・ガス・港湾など公共事業の発展を目的に「公益事業新聞」として創刊。その後、都市ガス事業の発展とともに、「ガス事業新聞」などを経て、1999年(平成11年)から会社名も媒体名も「ガスエネルギー新聞」となっています。週刊紙で、今年3月28日に3000号を発行しました。
編集長には、公益事業新聞の流れをくむ方や通信社出身の方もいらっしゃいましたが、毎日新聞社の編集局次長、紙面審査委員長などを歴任された山口正康さんが1998年に編集長に就任されてからは、エコノミスト編集長をされた今井伸さん、横田恵美さん、それから私へと毎日新聞出身者が続いています。
山口さんは今年3月末、86歳でお亡くなりになり福岡の地で永眠されていますが、お元気だった昨年7月に紙面(写真・右)へのお褒めの言葉をメールでいただきました。少し気恥しいですが、そのままご紹介したいと思います。
<ガス関連業界から7名の方がオリンピックに出場するのですね!そのことも素晴らしいのですが、それをしっかりと取材し選手7人の顔写真を1面トップに据え、十分な取材成果を示す本記にプラスして、東京ガス社員のトーチキスの別建て記事と写真を添えた紙面構成は、新聞作りのプロの腕をフルに発揮したものと感じました>
山口さんのお言葉は、すぐに編集部のみんなと共有しましたが、今井さん、横田さんら歴代編集長からの激励を糧に、記者たちは自信を持っていくのだと思います。どんな記者たちかは、(撮影時は)ちょっと酔ってしまっていますが、毎友会への掲載をみんなが了解してくれたので添付します。
ガスエネルギー新聞の印刷は、現在は東日印刷さんにお願いしており、コロナ禍で編集作業が困難になってからは、いわゆる整理部門も東日印刷さんにお願いして、二人三脚で制作しています。ですから、山口先輩からのお褒めのお言葉も、東日印刷のみなさんのおかげというのが本当のところです。
2020年10月に当時の菅義偉首相が「2050年カーボンニュートラル宣言」をして以来、ガス業界は脱炭素戦略の技術開発に必死で取り組んでいます。世界的に原油・LNG(液化天然ガス)が高騰し、国内は電力・ガス自由化の影響で電力ひっ迫が冬夏起こるようになり、さらに、今年2月のロシア軍によるウクライナ侵攻でさらに燃料価格が高騰。新規参入していた多くの新電力は撤退し、電気・ガス価格も上昇して家庭に企業に大きな影響を与えつつあります。
このような激動期に、改めて取材活動ができる意義を感じるとともに、この新聞社が生き残ることを考え続けることが多くなりました。
今回、毎友会への寄稿のお話が来ましたのは、毎日新聞千葉支局の企業人大学にお伺いすることが、千葉版に掲載されたことがきっかっけでした。毎日新聞を卒業してから、OBのみなさんをはじめ、現役のみなさんからもお声がかかることが多くなりました。その幸せをかみしめています。
(大坪 信剛)
大坪信剛さんは、社会部長、編集編成局次長、営業総本部ビジネス開発本部長を歴任。