2017年9月13日
2017日本新聞協会賞をこの写真が受賞しました!
毎日新聞の編集部門受賞は最多の29回/報道写真で7回目。
表彰式は、10月17日広島で開かれる第70回新聞大会で行われる。
報道写真は、一瞬をどう切り取るか。それがすべてである。
リオ五輪の男子4×100m決勝。毎日新聞は4人のカメラマンを投入した。2人はフィニッシュラインに構え、トラックレベルの低い位置に1人。この写真を撮影した梅村直承(なおつね)記者(40)=当時東京本社写真映像報道センター、現北海道支社報道部写真グループ=は、トラック全体を見渡せる高い仮設の撮影台が撮影場所だった。
受賞報告で梅村記者はこう明かしている。〈私の撮影位置ならば超望遠レンズで最終バトンパスを撮影した後、少し焦点距離の短いレンズを装着したカメラに持ち替え、フィニッシュの場面を写すのがセオリーだ。だが、私は超望遠レンズのままケンブリッジ選手の表情を撮ることにした。「押さえ」の写真を撮る選択肢を捨てたのだ〉
〈最終のバトンパスからフィニッシュまでの約10秒間、セオリー通りでは撮影が難しい位置で起きた一瞬を捉えることができた〉
何百人ものカメラマンがこのレースを撮った。しかし、ウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)の「アレッ、何故日本の選手?」という驚愕の表情を捉えたのは、梅村記者の1枚だけだった。
おめでとう!梅村カメラマン。毎日新聞入社は2000(平成12)年。振り出しは大阪本社写真部で、2008年北京五輪も特派されている。
毎日新聞の新聞協会賞編集部門での受賞は、昨年の熊本地震「奇跡の救出」など一連の写真報道に続き2年連続29件目。
写真部門の受賞は①1961年度「浅沼委員長刺殺」東京本社写真部長尾靖撮影②1986年度「車椅子の田中角栄元首相」東京本社写真部永田勝茂撮影③2006年度「パキスタン地震一連の写真報道」東京本社写真部佐藤賢二郎撮影④2007年度「長崎市長銃撃事件」長崎支局長澤潤一郎記者撮影⑤2011年度「3・11大津波瞬間のスクープ写真」東京本社写真部手塚耕一郎撮影⑥2016年度「熊本地震・奇跡の救出など一連の写真報道」西部本社写真部和田大典撮影。
(堤 哲)