2018年1月15日
毎日中学生新聞で育った文化功労者・高橋睦郎さん
詩人で、歌人で、俳人でもある高橋睦郎さん(80歳)は、2017年に文化功労者に選ばれ、日本芸術院会員にもなった。
その高橋さんが、1月14日日曜日の日本経済新聞文化欄に「80歳を零歳として」と題してエッセーを書いているが、その中にこうある。
「(中学校で文芸部に入り)私はいつか詩作の真似事に熱中し、母が取ってくれていた毎日中学生新聞の投稿欄に送った。詩だけでなく、短歌も、俳句も、ついでに作文も投稿した。
それらすべてを通して入選・入賞回数が1位。選者の先生がたの煽(おだ)てに乗って、3年生の頃には詩作の習慣は抜けられないものになり……」
毎日小学生新聞(毎小)・中学生新聞(毎中、2006年に休刊)を読んで育った人は数知れない。毎小創刊60年を記念して出版した『毎日小学生新聞にみる子ども世相史』(毎日新聞社学生新聞本部編、1997年刊)には、読者代表として作家の田辺聖子さん(89歳)、鉄道マニアの元JR東海会長の須田寬さん(86歳)のエッセーが載っている。
作家の小松左京さん(2011年没、80歳)、ノーベル賞を受賞した化学者の野依良治さん(79歳)も読者だった。
漫画家の松本零士さん(1月25日で80歳)も毎日新聞西部本社に作品を持ち込んだと本人が語っているが、漫画家では手塚治虫さん、藤子不二雄さん、園山俊二さんらが「毎小」でデビューした。
頑張れ!「毎小」と声援を送りたい。
(堤 哲)