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2019年3月17日

荒俣宏「毎日コレ検索」最終回は「あっぱれ広告」

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 毎月第3土曜に掲載された「荒俣宏の毎日コレ検索」が3月9日朝刊で終了した。3年続いた連載の最終回は、毎日新聞が新聞協会賞を3年連続で受賞したことに、朝日新聞・共同通信・時事通信3社の編集局長名で本紙に掲載された「あっぱれ広告」(1981年10月15日付朝刊)だった。

 広告のコピーを全文紹介すると――。

 毎日新聞読者のみなさまへ 毎日新聞東京本社上田健一さまへ

「敵ながらあっぱれ。おめでとう毎日新聞さん!」

このたび、
われ等がフレンドリーライバル、毎日新聞さんが、何と三年連続、
栄えある新聞協会賞を受賞されました(編集・ニュース部門)。
まずは、おめでとうございます。
ことに、この何年かの、
あの苦難の時期に――、
立派なものです。
でも、世はテレビ時代。
何を今さら新聞協会賞などと、
お考えの方も居られるかも知れません。
しかし、」あの衝撃的なスクープ(ライシャワー元駐日大使の核持込み発言)。
それは、ひとり毎日新聞諸兄姉の栄誉であるばかりか、
われ等全新聞人の栄誉でもあると、
私たちには思えてなりません。
ここに、心からなる畏敬と友情のエールを送ります。
おめでとう。

 3年連続とは、

1979年度「埼玉県・稲荷山古墳の鉄剣から『ワカタケル雄略天皇』の銘のスクープ」
1980年度「『早稲田大学商学部入試問題漏えい事件』のスクープ」
1981年度「ライシャワー元駐日大使の核持ち込み発言」
である。

 広告代理店の企画に、朝日新聞をはじめ3社の編集局長が同意して、掲載になった。
それにしても、こんないい時代があったんだ。泉下の上田健一さんも喜んでいる?

 毎日新聞は、昨年も編集部門で3年連続受賞をして、同部門の最多受賞記録を30件に延ばした。3年どころか、4年連続の受賞を2回も記録しているのである。

 今また人口透析治療をめぐる問題をスクープ報道している。

 頑張る毎日新聞の記者たち。10月の新聞週間が楽しみでもある。

(堤 哲)