トピックス

2019年5月21日

朝日が報じた「東京五輪美談」その後

 

 この写真を撮った英文毎日の女性記者は誰?

画像

 5月18日付朝日新聞夕刊最終面の「東京五輪物語」を読んだ。こんな話だ。

 1964年の東京オリンピック開催中、ある女子大生が友人と2人、競技時間外で自由に入れた東京体育館(体操などの会場)をふらっとのぞいた。観客席で二つ折りの財布を見つ けた。チェコスロバキア(当時)の選手のものと見当をつけて大使館へ。後日、毎日新聞社の英字紙の女性記者から「財布の持ち主がお礼を言いたいそうです」と電話。監督と通 訳、仲介役の記者を伴って、女子大生宅を訪ねてきた。長身で、涼しげな笑顔が美しい青年が、ボート男子・エイトで銅メダルに輝いたルンダーク選手だった。「選手村に行って みたい」と伝えると、招待してくれた。女子体操で3つの金メダルを獲得した同国のチャスラフスカ選手にも会わせてくれた。

 お礼に訪れたルンダーク選手を囲む写真が夕刊に大きく載っている。英文毎日の女性記者が撮った思い出の記念写真。記事の筆者・伊木緑記者は筑波大学OGで、たまたま知り合 いだった。話題の主・かつての女子大生、米山葵さん(73)に女性記者の名前を聞いてもらった。残念ながら記憶は薄れていた。「それなりに中堅の記者だった。新聞記事も送っ てもらったように記憶しているが、見当たらない。ぜひ、どなたかに行き当たるといいのですが…」と話しているという。

 55年前のこと。英文毎日関係者でこの記者をご存知の人はいないだろうか。朝日の記事がネタだが、「ちょっといい話」ではないかと思い、紹介した。

(天野 勝文)