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2020年3月26日

ハプニングの健ちゃんって?

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 大学の美術サークルOBらが半世紀にわたって作り続けてきた手作りアートカレンダーを並べた展覧会が、中央区銀座7の「Gallery Tanaka」で開催されている。28日まで。

 メンバーは、東京大に1964年度に入学し、美術サークルに所属していた同期が中心。毎年、特にテーマは決めず、各自の自由な発想で版画や写真を提出し、カレンダーの挿絵に取り込んでいる。

 在学中はサークルの運営資金を確保するために販売していたが、卒業後は趣味のカレンダーとして親しい人たちに配っている。一時は作品提出者が1人だけという継続の「危機」もあったが、どうにか作り続け、来年度分で55点目となる。

 会場には、前衛的な技術などを用いた彩り豊かな作品の数々が並ぶ。今は弁護士や企業幹部などとして各界で活躍している仲間たちが、職業を超えて交流を続けている。

 メンバーの一人で元毎日新聞常務の中島健一郎さん(75)は「展覧会を見ていただいた方が、高齢社会をハッピーに生きるヒントを得てもらえたらうれしい。それぞれの年の主な出来事も記し添えてあるので、半世紀の時代の変化も感じてもらえたら」と来場を呼びかけている。

 開場時間は正午~午後7時。問い合わせは同ギャラリー(03・3289・2495)。

 ――これは25日付毎日新聞東京版の記事だが、写真をよく見てください。前列右から2番目が健ちゃん、いや元常務の中島健一郎さん(75歳)。左端に弘中惇一郎弁護士。そうゴーンさんの元弁護士だ。

 それはさておき、アーチスト中島健一郎さんの作品を見てみたい。

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 大学2,3年のころ、ハタチ前後の作品だ。

 もうひとつ、会場に貼られていた写真。

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 よく見ると左側でスプレーを噴出させているのが健ちゃんだ。

 説明に《美術界の潮流『ハプニング』を新宿で遂行》とある。

 ハプニングの健ちゃんは、このあと新宿の街を素っ裸で駆け抜ける「ストーリーキング」も演じた。

 1968(昭和43)年毎日新聞入社。駆け出しの長野支局ではあさま山荘事件で特ダネを放ち、社会部では警視庁の1課担当記者として、さらにロッキード事件でも数々の特ダネをものにした。伝説の事件記者である。

 そしてワシントン特派員、社会部長、事業本部長などを歴任、常務取締役で退職。現在は千葉県市原市で、自然と調和した持続可能なコミュニティー「土太郎(どたろう)村」づくりに全精力を傾けている。

 この試みは、朝日新聞千葉県版2017年1月1日付で《20XX年「土太郎村」独立》の見出しで報じられた。未来の村のモデルとして、全面を埋めて紹介されたのだ。

 いつまでも夢を追う健ちゃんである。

(堤  哲)