2020年8月17日
9階アラスカが8月いっぱいで閉店
毎日新聞東京本社が有楽町駅前から新築の竹橋パレスサイドビルに移転したのが1966(昭和41)年9月23日だった。その西側の最上階9階に出店したのが、レストランアラスカである。
皇居のうっそうとした緑を眼下に眺めはバツグン。エグゼクティブが高級ワインを飲みながらという雰囲気で、安月給の身には敷居の高いレストランだった。カレーライスが確か2500円だったと思う。
それが8月31日で閉店する、とHPにあった。オープンして55年目である。コロナ禍で客足が遠のいたのであろう。
アラスカは、1928(昭和3)年に大阪の北浜で創業した関西初の本格的西洋レストランだという。3年後の31(昭和6)年に、朝日新聞大阪本社の新社屋が中之島に新築され、その10階に出店した。京都、神戸にも出店。谷崎潤一郎の小説「細雪」にもしばしば登場した。
その後、有楽町の朝日新聞東京本社にも出店して東京進出。同じ大阪出身の毎日新聞東京本社ビルにも同居することになった。創業の初代社長望月豊作さんの時代である。
現在は、内幸町の日本プレスセンタービル10階にもお店がある。
『なぜエグゼクティブは、アラスカに集まるのか?』(幻冬社)という本も出版されているから、「アラスカ文化」が存在しているであろう。
この情報を伝えてきた社会部旧友のメールには「5500円つまみ付き飲み放題コースも後2週間ですよ」とあった。
(堤 哲)