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2021年3月5日

88歳で亡くなった関千枝子さんが『検証 レッドパージ70年』に感想を残す

 昨年12月31日付で発行した『検証 レッド・パージ70年 新聞の罪と居直り―毎日新聞を手始めに』について、感想・意見をいただきました。関千枝子さんは、亡くなる直前にご意見をいただき、関さんをはじめ嶌信彦さん、澤田猛さんら7人の感想・意見を「事務局だより」に特集しました。また引き続き感想・意見をお願いします。制作費カンパとして141人、5団体から、63万2500円のカンパを頂戴しました。

 ありがとうございます。心からお礼申し上げます。

(北大生・宮澤弘幸「スパイ冤罪事件」の真相を広める会・事務局 福島 清)

レッド・パージが新聞界を襲った意味

関 千枝子(毎日新聞OB)

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 「検証レッド・パージ70年」ありがとうございました。大住さんが“70年”にこだわり」、どうしても2020年中に出すという覚悟らしいので、そんなの無理じゃない?と思っていたのですが、さすが剛腕・大住、改めて感心しました。池田一之さんの記事、覚えている人もなく、なかなか見つからないと聞いて心配していましたが、時間がかかったけれど、見つかって良かったです。でも当時、毎日新聞をやめている私が「(池田さんは)よくレッド・パージのことを書いたな」とびっくりしたのに、大勢の方々が全く記憶しておられなかったこと、ショックでした。とにかく、小林登美枝さんも、池田さんの取材をとても喜んでおられたので、小林さんの晩年に、よく声をかけていただいた後輩として、この冊子ができたことうれしいです。私、ほかの新聞社でパージにあい、本当に苦しんだ人知っています。レッド・パージがまず新聞界をおそったこと、その意味を今の方々がもっともっと知るといいですね。“70年”というのは大変な年月ですから。私が大学に入ったのもあの年。学内はレッド・パージ反対のデモがうずまいていました。大学の闘争、いろいろあったけれど、大学はレッド・パージをくいとめたのですから。

(関千枝子さんは去る2月21日、88歳で永眠されました。小林登美枝さんに関する貴重な証言と、池田一之記者の記事があることを教示くださいました。ご冥福をお祈りします)

★関千枝子さん追悼.pdf - OneDrive (live.com)