2021年3月30日
5万号をめぐる朝毎読の号数比べ
朝日新聞の大阪・名古屋本社発行版が2021年3月2日、5万号を迎えた。朝日新聞が大阪で創刊したのが1879(明治12)年1月25日だから、142年ちょっとかかっている。
この日の東京発行の朝日新聞は4万8392号。毎日新聞は5万2204号、読売新聞は5万2148号だった。
毎日新聞が5万号に達したのは、2015(平成27)年2月12日。「東京日日新聞」創刊の1872(明治5)年2月21日から号を重ねている。来年創刊150年を迎える。
読売新聞の5万号は、同じ2015年の4月9日だった。創刊は1874(明治7)年11月2日だ。
朝日新聞の東京本社版は4年後に5万号を迎える、と記事にあった。東京での創刊は1888(明治21)年7月10日である。
他にすでに5万号を突破したのは、スポーツ報知(報知新聞)が2020(令和2)年11月18日(「郵便報知新聞」として1872(明治5)年6月10日創刊)。
もうひとつ、山梨日日新聞が同じ2020年の12月3日に「5万号」特集を発行している。同紙は1872(明治5)年7月1日「峡中(こうちゅう)新聞」として創刊、「地方紙で最も古い歴史を持つ」とHPにある。
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ところで本日3月28日の毎日新聞は第5万2230号、読売新聞は第5万2174号。56号差だ。
号数の起算の原点、創刊が2年以上も違うのに、「56号差」は何故か。
読売新聞は5万号紙面に、「号数」の解説をした。《東京本社では、休刊日で朝刊がない日は夕刊をカウントし、夕刊がない地域は翌朝刊を「合併号」として2回分カウントする》
一方の毎日新聞は、「号数」は朝刊の発行回数で、夕刊は朝刊と同じ号数を付けていた。
つまり休刊日の度ごとに、1号ずつその差が縮まっていたのである。
「このままでは読売新聞に号数が抜かれる」
毎日新聞幹部が危機感を感じたのか。毎日新聞は4万号を達成した次の休刊日1987(昭和62)年9月24日付け夕刊から「読売方式」を導入、以来「56号差」は保たれているのだ。
もっとも朝日新聞も日本経済新聞も産経新聞も、「毎読」の号数競争には一切関知せずで、休刊日明けの夕刊は休刊日の朝刊の号数をそのまま付けている。
号数競争はともかく、今最大の問題は、各紙とも発行部数を減らしていることだ。新聞の危機がいわれる。反転攻勢はあり得るのか。現役諸君の踏ん張りを期待したい。
(堤 哲)