2021年10月29日
元印刷部長・山野井孝有さんの長男泰史さんがピオレドール生涯功労賞を受賞
「ソロ・クライマー」として、世界の登山界から高く評価されている山野井泰史さん(56)が、第13回ピオレドール生涯功労賞を受賞することになりました。
以下のニュースをご覧ください。
昨日朝、登山家の寺沢玲子さんからメールで知らされ、出勤途中の電車内で読み、代々木についたらすぐに山野井孝有さんから電話がありました。「親バカだが……」と言っていましたが、相当うれしそうでした。泰史さんには、「来春90歳を迎える父上に対する最高の贈り物ですね」と、お祝いのメールを送りました。
福島 清
以下はCLIMBING-NETからの引用です。
https://www.climbing-net.com/news/yamanoiyasushi_211027/
フランスのピオレドール事務局は10月27日、日本の山野井泰史に第13回ピオレドール生涯功労賞を贈ることを発表した。
ピオレドール生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)とは、長年にわたってアルパインクライミングの世界で活躍し、その実績と精神が次世代のクライマーに大きな影響を与えてきた者に対して贈られる賞である。
2009年に創設された同賞の最初の受賞者はワルテル・ボナッティ。2年目はラインホルト・メスナー、3年目はダグ・スコット。以下、ロベール・パラゴ、クルト・ディームベルガー、ジョン・ロスケリー、クリス・ボニントン、ヴォイテク・クルティカ、ジェフ・ロー、アンドレイ・シュトレムフェリ、クシストフ・ヴィエリツキ、そして昨年受賞したカトリーヌ・デスティベルと続く。これら12人の顔ぶれを見ても、クライミング界の錚々たるレジェンドたちがこの賞を受賞してきたことがわかるだろう。
今回、13人目の栄誉を受けることになった山野井は、1988年のバフィン島トール西壁単独初登攀、1990年のフィッツ・ロイ南西稜冬期単独初登攀、1994年のチョ・オユー南西壁新ルート単独登攀等の輝かしい登攀記録とともに、2002年のギャチュン・カン北壁登攀時に凍傷で10本の指を失ってからも精力的に登り続け、世界の高峰に、あるいは高難度のクライミングルートに挑み続ける姿勢が多くのクライマーたちに刺激を与え続けてきた。
それは日本国内のみならず、お隣・韓国のクライマーたちにも強い影響を与えてきたのだが、今回の受賞を機に彼の業績とその精神がより多くの国の人々に認知されていくことだろう。
ピオレドール受賞式典は11月26日からフランスのブリアンソンで開催される。
詳報は本サイトと『ROCK&SNOW』094号で掲載する予定である。
《日テレニュース24》
“登山界の最高の栄誉”と言われ、優れた登山家に贈られる国際的なピオレドール賞の生涯功労賞に日本の山野井泰史さんが選ばれました。 ピオレドール賞の生涯功労賞は長年にわたり登山界で活躍し、その実績と精神が次世代のクライマーに大きな影響を与えた人に贈られるもので、山野井さんは日本人として初めて選ばれました。 山野井さんは、ヒマラヤなどの高所で岩壁や氷壁をよじ登るアルパインクライマーとして活躍し、一人で山頂をめざすソロのスタイルで世界の難所を制覇してきました。 2002年、ヒマラヤのギャチュン・カン北壁に登頂した際、凍傷で手と足の指をあわせて10本失いましたが、その後も精力的に登り続けています。 フランスのピオレドール事務局は選考理由について、山野井さんのクライミングは、「創造性と献身性、そして立ち直る力を示し、若い世代が現代のアルパインスタイルで活躍する道をひらいた」として、影響力を高く評価しました。