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2023年2月27日

木村葉子毎日小学生新聞編集長がBS11に出演

 「毎日小学生新聞」の木村葉子編集長が24日夜のBS11報道ライブインサイドOUTに出演、「おもしろいぞ!小学生新聞」の魅力をたっぷり語った。

 1936(昭和11)年12月22日創刊の「毎日小学生新聞」は、昨年6月11日、3万号を迎えた。最長の歴史を誇る。購読料は、月1,750円(税込)。

 すべての漢字にルビがついている。「ニッポンか、ニホンか。ケンキュウショか、ケンキュウジョか。いちいち確認の電話を入れます」

 最近の人気は、「論語くん」と「てつがくカフェ」。

 「論語くん」は、論語をまんがで紹介するが、「面白い」と好評だ。

 「てつがくカフェ」は、大学教授らの哲学者3人が「答えのない問い」に格闘する。「普通って?」「何故学校へ行かなくてはならないの?」「お金と命どちらが大事?」「親はなぜ怒るの?」「私は誰のもの?」などなど。

 中高生向け週刊新聞「15歳のニュースデジタル」も毎週土曜日に発行している。

 「読者には、93歳の方もおられます。ちょうどいい分量と言っています」と木村編集長。

 編集長自らも執筆していて、こんな記事を書いていた。

 全員が背番号「42」を着ける日 「人種の壁」破った選手 2022年4月23日付

 ――みなさん、こんにちは。アメリカ・大リーグの大谷翔平選手15日、待望の本塁打を2本放ました。大谷選手が着けた背番号は、いつもとは違う42番。他の選手全員同じ背番号でプレーしました。この日はある選手をたたえる、特別な日だったのです。

 私は野球について、苦い思い出があります。新人記者の大切な仕事の一つが、野球の取材です。でも私は、野球をほとんど見たことがなく、ルールもわかりませんでした。背番号、打順、ポジションの番号……。数字がいくつも出てきて、さっぱりわかりませんでした。そんな私が、もし選手全員が同じ「42」の背番号を着つけた試合を取材したら……。きっと目を回してしまうでしょう。

 背番号「42」は、1947年にブルックリン(現ロサンゼルス)・ドジャースに入団した大リーグ初の黒人選手、ジャッキー・ロビンソンの背番号です。人種差別が続いていた1900年代前半のアメリカでは、黒人選手は白人中心の大リーグでプレーすることを禁じられていました。黒人だけのリーグで活躍していたロビンソンですが、スカウトの目に留まります。そしてついに大リーグデビューを果たしたのが、1947年4月15日でした。差別的な言葉や、行為を受うけながらも耐えて活躍。黒人だけでなく、中央・南アメリカ系のヒスパニックらの大リーグ入りの道を切り開きました。

 ロビンソンをたたえるために、大リーグでは97年に全球団で「42」を永久欠番化。2004年にはロビンソンが大リーグデビューした日を、記念の日と定めました。(後略)

 先日亡くなった松本零士をはじめ、手塚治虫、藤子不二雄、園山俊二らがデビューしたのが「毎小」。

 作家の故田辺聖子さんは、小学生の頃「両手を大きく拡げて『毎小』を捧げ持ち、大人がいつもやっているように顔をあちこちに動かして、好きな記事を拾い読みした」と、創刊60年を記念して出版した『毎日小学生新聞にみる 子ども世相史』(1997年刊)に書いている。

 タブロイド判は、小学生向けにぴったりだったのである。

(堤  哲)