2024年3月15日
東大合格者ランキング60年、「サンデー毎日」頑張る
「サンデー毎日」が東大合格者の高校別ランキング掲載を始めたのは1964(昭和39)年4月5日号だった。69(昭和44)年は大学紛争のため入試を行わなかったため、ことし2024年で60回目を迎え、何週かにわたって特集をした。
左の1964年の表が第1回。《合格者2673人のうち東京の高校出身者が半分、しかもベスト10のうち9校を東京が占めている。東大入試に関する限り〝東京絶対有利〟というわけだ》
右が2024年。私学が目立ち、公立は日比谷(東京)、浦和(埼玉)、横浜翠嵐(神奈川)の3校だけだ。《私立と国立の中高一貫校が大半を占める例年の光景が広がっている》
学校名・卒業生数の右は2022年・23年の合格者数、右端が24年の合格者数、カッコ内は現役の数である。
速報値と断りがあり、合格者は推薦を含め3084人、受験者は9688人で、倍率3.1倍。3月11日夕現在、判明率92.3%と、断っている。
60年前、この企画を思いついたのは、当時「サンデー毎日」デスクだった三木正さん(1943年9月東大国文卒、90年没70歳)。帰宅の電車内で東大新聞に載っていた東大合格者の名簿を見て、ランキングを載せたら面白いのではないか、とひらめいた。
すぐ編集部の増田れい子さん(1953年東大国文科卒、2012年没83歳)に電話で記事を依頼した。5㌻の特集になった。これが売れた。「受験戦争をあおる」と批判されたが、以来ずっと続いているのである。
追随した「週刊朝日」は昨年6月9日号で休刊したが、「AERA」3月13日号は「週刊朝日 名物企画お引っ越し」と銘打って、東大合格者ランキングを掲載した。
強力なコンテンツなのであろう。
(堤 哲)