2024年8月19日
定位置に夫と茶筒と守宮かな 元整理本部長、池田龍夫さんの夫人、澄子さんの追悼句
元整理本部長・故池田龍夫さん(2018年没87歳)の夫人、俳人池田澄子さん(88歳)が読売新聞8月17日付「ふるさと」新潟市で取り上げられていた。
澄子さんは鎌倉生まれだが、5歳の時、軍医の父が応召されたのに伴い、父親の生家、新潟県村上市に母と2人の弟と身を寄せた、とある。
父親は戦死、母親は父の弟と再婚、新潟市に転居、「成人するまで新潟市に落ち着きました」。
記事の最後に「新潟市で過ごした日々は、駆け出しの新聞記者だった亡き夫と出会いの場でもあり、忘れることのできない大切なものです」とある。
澄子さんは、新潟中央高校3年の時、53入社で新潟支局の新人記者龍夫さんと出会った。《特別カッコ良いとも、話が面白いとも思わなかったが「あ、この人」と直感した》と、週刊誌のインタビュー記事にある。
1958(昭和33)年に結婚。《初恋の人と結婚して、その後も浮気もしたことがない。つまらない人生だわねー(笑)》とも。
夫を想う追悼句を三句詠んでいる。
初恋のあとの永生き春満月
定位置に夫と茶筒と守宮かな
屠蘇散や夫は他人なので好き
お孫さんが3人。今も池龍さんの生家があった土地で暮らしている。
(堤 哲)