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2024年10月24日

毎日ファッション大賞の顔・選考委員太田伸之さん(71歳)

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 第42回毎日ファッション大賞の表彰式が23日大手町の三井ホールで行われた。

 前列左から鯨岡阿美子賞三宅正彦さん(日本ファッション・ウィーク推進機構前理事長)、大賞シューズデザイナー三原康裕さん、新人賞・資生堂奨励賞デザイナー村田晴信さん。

 その上は選考委員と関係者で、3列目左端は、選考委員長の毎日新聞社前田浩智主筆、右端は松木健社長。

 コロナ禍のあと久しぶりに覗いたが、元東京ファッションデザイナー協議会(CFD)議長太田伸之さん(写真2列目真ん中)が健在だった。24日朝にはFacebookに「あれは2001年だったかな、まだニューヨークのミートマーケットの開発が始まった頃、同地区の牽引者だったハイエンドセレクトショップJeffreyのとなりのPumaでミハラの名前を見たときの驚き。日本の若いデザイナー頑張ってる、と嬉しくなったことをいまもはっきり覚えています。受賞者の皆様、おめでとうございます」とアップした。とにかくファッションに詳しい。

 太田さんは、毎日新聞のファッション記者市倉浩二郎(1994年没52歳)が亡くなったとき、葬儀を毎日新聞大住広人さんと2人ですべて仕切った。「市倉が急逝した桜の季節は嫌いだ」と今もいう。

 CFD議長10年で久田尚子さん(2000年第18回鯨岡阿美子賞受賞、2012年没)に譲り、銀座松屋のシンクタンク東京生活研究所所長→2000年イッセイミヤケ社長→2013年クールジャパン機構社長。現在はMDコンサルタント。

 鯨岡阿美子賞は、阿美子さんが88年に65歳で亡くなったのを受け、90年に創設した。太田さんと市倉が生みの親である。

 阿美子さんは元毎日新聞記者→日本テレビでファッション番組を制作したことがきっかけで、64年には退職してアミコファッションズを設立した。夫は毎日新聞記者・エッセイストの古波蔵保好さん。

 太田さんは、毎日新聞社から『ファッションビジネスの魔力』(2009年)を出版したのをはじめ、ファッション関係の著作をいくつもものにしている。

 毎日ファッション大賞は、毎日新聞創刊110年を記念して創設した。第1回の大賞は川久保玲(コム・デ・ギャルソン)。第2回三宅一生、第3回高田賢三。2004年の第22回は、森英恵が特別賞を受けている。

 川久保玲を除いて3人とも亡くなった。

 鯨岡阿美子賞受賞者では、SUNデザインの大出一博さん(第25回、第1回で企画賞も受賞。2023年没81歳)や演出家木村茂さん(第23回、2014年没70歳)が会場に見えないのが寂しい。

(堤  哲)