2024年11月5日
読売新聞創刊150年、毎日新聞との号数差は56号
読売新聞が11月2日(土)付けで創刊150年を迎え、22㌻の別刷特集を発行した。
創刊は明治7(1874)年11月2日。「多くの人々が、まだ読み書きに不慣れだった明治初期に、漢字にふりがなをつけ、大衆を対象として読みやすい新聞として誕生しました」。
創刊時の発行部数は約200部、と特集にある。
現在の発行部数は580万5095部(2024年8月現在の朝刊販売部数=日本ABC協会調査)。業界のトップランナーである。
すでにこの毎友会HPトピックス(2021年3月30日)で紹介したが、改めて発行号数の話——。
この日の読売新聞1面にある発行号数は、53486号。
2年前に創刊150年を迎えた毎日新聞は、53542号。
56号しか違わないのだ。創刊が2年以上違うのに何故か。
読売新聞は、2015年4月9日付け紙面で5万号を迎えた。その紙面で「号数」の解説をしている。
《東京本社では、休刊日で朝刊がない日は夕刊をカウントし、夕刊がない地域は翌朝刊を「合併号」として2回分カウントする》
一方の毎日新聞は、「号数」は朝刊の発行回数で、夕刊は朝刊と同じ号数を付けていた。つまり休刊日の度ごとに、1号ずつその差が縮まっていたのである。
「このままでは読売新聞に号数が抜かれる」と危機意識?をもった編集幹部がいたのか。毎日新聞は、4万号を達成した次の休刊日1987(昭和62)年9月24日付け夕刊から「読売方式」を導入、以来「56号差」は保たれているのだ。
もっとも朝日新聞も日本経済新聞も産経新聞も、「毎読」の号数競争には一切関知せずで、休刊日明けの夕刊は休刊日の朝刊の号数をそのまま付けている。
新聞を読まない・購読しない人が増えている。ITにおされ、新聞紙の存在価値が薄れているのだ。身のまわりのことから世界のことまで、すべてがひと目で分かる貴重な媒体だとおもうのだが。
(堤 哲)