新刊紹介

2020年2月3日

青野由利著『ゲノム編集の光と闇』

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 元TBS記者で、ソ連の宇宙ステーションから実況中継をした秋山豊寛さん(77歳)が、月刊紙「健康と良い友だち」2月号のコラム「終活の合間の読書」で紹介していた。

 《ここ数年のニュースの中で私の想像力を最も刺激したのは、人類の遺伝子の中には古代型人類と呼ばれているネアンデルタール人の遺伝子も入っており、日本人も例外でないという話です》

 《現代の遺伝子分析技術は、そこまで進んでいるのかと、生命科学分野での技術展開の速さに驚くと同時に不安も強くなりました》

 《そこで本屋さんで関係する本を同時に何冊か買い込んで、この暮れと新年を楽しんだ次第。その数冊の中で一番バランスが取れていると思われる一冊が今回取り上げた本》というのだ。

 青野由利さんは、毎日新聞朝刊2面で毎週土曜日コラム「土記」の筆者。

 ちくま書房のHPでは、こう紹介している。

 科学ジャーナリスト、毎日新聞社論説室専門編集委員。東京生まれ。東京大学薬学部卒業後、毎日新聞社に入社。医学、生命科学、天文学、宇宙開発、火山などの科学分野を担当。1988−89年フルブライト客員研究員(マサチューセッツ工科大学・ナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー)、97年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了(広域科学専攻)、99−2000年ロイター・フェロー(オックスフォード大学グリーンカレッジ)。

 著書に『宇宙はこう考えられている』『ニュートリノって何?』『生命科学の冒険』(ちくまプリマー新書)、2010年科学ジャーナリスト賞を受賞した『インフルエンザは征圧できるのか』(新潮社)、『ノーベル賞科学者のアタマの中──物質・生命・意識研究まで』(築地書館)、『遺伝子問題とはなにか──ヒトゲノム計画から人間を問い直す』(新曜社)等。

 ちくま新書 880円+税

(堤  哲)