2022年3月1日
早瀬圭一さんの『春木教授事件45年目の真実』が文庫本に
早瀬圭一著『そして陰謀が教授を潰した~青山学院春木教授事件 四十五年目の真実~』が小学館から文庫本で発売された。『老いぼれ記者魂』(幻戯書房 2018年刊)を改題、むろん加筆している。定価858円(税込)ISBN:9784094071085
小学館のHPにある紹介――。《本作は、1973年に青山学院で起きた「教授による女子学生強姦事件」の真相を、元新聞記者である著者が執念をもって追いかけた45年の集大成となるノンフィクション。
青山学院法学部・春木猛教授(当時63歳)が、教え子の同大文学部4年生の女子学生へ、3度に亘る強制猥褻・強姦致傷の容疑で逮捕される。
春木教授は懲役3年の実刑が確定し、一応の決着とされるが、教授自身は終生「冤罪」を訴え、無念のまま亡くなった――
事件当時、新聞記者だった早瀬氏は、事件の裏にある、女子学生の不可解な言動や、学内派閥争い、バブル期の不動産をめぐる動きなど、きな臭いものを感じ、45年かけて地道に取材を続けます。
有罪なのか、冤罪なのか、事件だったのか、罠だったのか……。
本書は、その取材の記録と、早瀬氏なりの「事件の真相」に迫る作品》
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早瀬さん84歳、元気だ。1961年入社。中部本社報道部、大阪・東京各社会部を経て「サンデー毎日」編集部。同別冊編集長。編集局編集委員。1982年『長い命のために』で第13回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。著書多数。東洋英和女学院大学名誉教授。毎日新聞の客員編集委員でもある。
(堤 哲)