新刊紹介

2023年9月11日

元政治部記者、尾中香尚里さんが2冊目の単著『野党第1党 「保守2大政党」に抗した30年』刊行

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 ごぶさたしています。1988年入社(2019年退社)の尾中香尚里です。

 2冊目の単著『野党第1党 「保守2大政党」に抗した30年』が、9月7日に現代書館から発売されました。

 私は毎日新聞では政治部に長く在籍し、しかもそのかなりの時間を野党担当として過ごしました。そういう立場の記者にとって、今年、すなわち2023年は、55年体制が終わって自民党が野党に転じ「非自民」の細川連立政権が発足した年(1993年)からちょうど30年の節目にあたります。

 もう少し付け加えれば、「政治改革」の名のもとに衆院に小選挙区比例代表並立制が導入されてから約30年(関連法の成立は翌1994年なので、こちらは今年が「30年目」)です。

 平成という時代とほぼ軌を一にするこの30年のかなりの部分を、毎日新聞の政治記者、それも野党担当記者として仕事をしてきた経験をベースに、平成の野党史と、それを踏まえて広く野党の関係者の方々に、私なりの拙い提言をまとめています。

 恐らく政治に詳しい方にとっての方が、この本は読みにくい内容になっているのではないかと思います。普段、当たり前に広がっている政局観(例えば「野党はだらしない」と書いておけば記事が成り立つ、みたいな)からは、ずいぶんかけ離れたものになっていると、筆者の私自身が思うからです。

 でもそれこそが、本書の狙いです。

 政治に限ったことでなく、ここでお伝えしたいのは「異論のすすめ」。みんながこう言っているからこういう見方が当たり前、という息苦しい言論環境に、少しでも石を投げてみたかったのです。

 詳細は実際に本を読んでいただければと思います。読者の皆さんに「賛同」「共感」していただければ、もちろん書き手としては嬉しいのですが、必ずしも賛同していただけなくてもいい。

 「全然賛同できないけれど、こんな見方もあるのか」

 そんなふうに思ってもらえたら、これ以上の喜びはありません。

 できればちょっと手に取ってみてください。どうかよろしくお願いします。

(尾中 香尚里)

 『野党第1党 「保守2大政党」に抗した30年』現代書館発行、定価2,000円+税