2025年6月17日
飯舘村で「農家のおじいさん」をやっています!
行友弥(ゆきとも・わたる)=1985~2012年、経済部などに在籍



2012年6月に51歳で早期退職(選択定年)しました。今は福島県飯舘村で「一般社団法人いいたて結い農園」という農業法人に勤めています。
東京経済部の記者として農林水産業を比較的長く担当しましたが、自分で農業をやるのは初めて。顔写真は先日、草刈りの作業中に自撮りしたものです。農家のおじいさん(自分も間もなく65歳の高齢者ですが)に「あんたのは草刈りじゃない。トラ刈りだ」などと叱られながら汗を流しています。
85年に入社、福島支局を振り出しに東京整理部、経済部、横浜支局、政治部、地方部、青森支局、再び経済部と職場を転々。最後は経済部編集委員でした。自分でもあきれるほど根付きの悪い風来坊ですが、一番長く在籍したのが経済部(通算9年半)で、デスクの2年間を除けば大半が農業担当でした。
退職後は縁あって農林中金総合研究所という会社へ移り、研究員として東日本大震災・福島第1原発事故の被災地で復興状況を調査。22年に同社を退職し、飯舘村の知人に誘われて昨年10月に移住しました。総務省の「地域おこし協力隊」に採用されたので、実質的には国から給料が出ています。3年間の任期満了後も定住する方向で考えているところです。
一男一女はかろうじて自立し、神奈川県のマンションに妻を残してきました。福島県出身の彼女は「今の生活や人間関係を大切にしたい」と言い、ついてきてくれませんでした。でも、一緒に暮らしてつまらないことでケンカするより、別居生活の方が夫婦関係は円満かも……などと愚考しています。
飯舘村は原発事故による6年間の全村避難を経て約6000人いた住民が4分の1に減り、帰還した人も7割近くは高齢者。人口減少と高齢化に悩む日本の「最前線」と言っていいでしょう。私が来ても「独居高齢者」を一人増やすだけですが、とりあえず自分にできることをして、地元の人たちに伴走していこうと思います。
最後に少しだけPR。「いいたて結い農園」の主力商品は、エゴマ油とエゴマの実です。福島では「じゅうねん」と呼ばれ「10年長生きできる」健康食品として昔から愛されてきました。ご関心があれば下記のホームページをご覧いただくか、私にご一報ください。よろしくお願いします。
*一般社団法人いいたて結い農園ホームページ:https://yui-nouen.com/
*行友のメールアドレス: