定期総会・懇親会

2024年3月26日

東京毎友会第72回総会・懇親会に約100人出席 立食で懇談

 東京毎友会の第72回定期総会・懇親会が3月25日、東京・内幸町の日本プレスセンター10階「レストラン アラスカ」で開催された。雨模様にもかかわらず会員ら約100人が参加し、会場は盛り上がった。

 総会ではまず、物故会員と能登半島地震犠牲者に黙とうをささげた。石井國範会長は体調不良で欠席し、司会の関口英明運営委員がメッセージを代読。この中で石井会長は毎日新聞社の幹部・社員にエールを送るとともに「新聞社の経営は依然として厳しく、新聞社の活動の一翼を担う毎友会もその役割を改めて認識し、自負を持って確かな活動を継続しなければならない」と訴え、「来年度の総会には皆さんと肩を組んで毎友会を盛り上げていきたい」と結んだ。


 この後、中原和昭運営委員(会計担当)が会計・会務報告を行い、2024年度運営委員が拍手で承認された。来賓の松木健社長は「中期経営計画に従って聖域なき見直しを進めている。経営陣が一丸となって(会社の)立て直しを図っていく」とあいさつした。

 また、総会・懇親会に先立って恒例の記念講演が行われ、山本良一・Jフロントリテイリング取締役会議長が「変革時代の経営とリーダーシップ」をテーマに約1時間熱弁を振るった。山本氏は大丸松坂屋百貨店、Jフロントリテイリング社長などを歴任。明治大学ではバスケットボール部の主将を務めたスポーツマンでもある。

 講演の中で山本氏は、採算が取れない国内外の店舗を閉鎖したことなどに触れ「人間でいうと健康な体、正常な体に戻すということだ」と語った。そのうえで「人間のやることを変えるのは大変」「(企業には)目に見えない風土がある」などと指摘、「(改革には)まず2割の賛同者を増やせば、段々増えて行く」「最初の1㍉をどう動かすか。後は惰性で動いていく。変わっていく」「一気呵成に動かしていくことが大事だ」と強調した。

 そのためには目標・ビジョンが必要であり「ゴールを明確にするのはリーダーの仕事。みんなの心を一つにして進めて行くエネルギーが大事だ」と語った。そのうえで「リーダーは育てるもので、育つものではない。金と時間をかけてリーダーを輩出していかなくてはならない」述べた。

 リーダーシップは「大学時代がルーツと思う」と振り返り、大学でバスケットボール部の主将を経験したことで培われたと述べた。「明治のバスケットボール部は絶対に日本一にならないといけないという使命感があった。ゴールが明確で、それに向かって絶対に頑張るということが体に染みついた」と語った。「スピード、スキル、サイエンス、スピリッツの4Sが育ったチームが優勝する」と指摘し、「企業もスポーツも同じで、チームワーク、コミュニケーションがすごく大事だ」と述べた。

 最後に「成功体験、ビジネスモデルにこだわってはいけない。進化していかなくてはならない」「リーダーは危機感を持って変革を進めて行く時代」「明るく企業を引っ張っていくリーダーが必要」などと強調した。

 会場のレイアウトを変更して行われた懇親会は立食形式で、高尾義彦相談役の乾杯で始まった。懇親会には、北村正任元社長の他、役員らも合流した。山本氏も加わり、歓談が続いた。最後に全員が来年の再会を誓い合い解散した。

 懇親会場脇には能登半島地震救援募金箱の他、毎日新聞社の出版物展示コーナーも設けられ、募金に応じたり出版物を手に取ったりする姿が見られた。

(東京毎友会運営委員 小田原吉伸)=写真は元写真部の橋口正さん撮影=

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